《隣町の成功事例を真似する!デジタル化に向けた新しい交付金》

~地方の課題をデジタルで解決していくデジタル田園都市国家構想~

 

内閣官房  デジタル田園都市国家構想実現会議事務局  内閣参事官  飯嶋 威夫 様
内閣官房 デジタル田園都市国家構想実現会議事務局 内閣参事官 飯嶋 威夫 様

 

国の交付金を使うデジタル田園都市国家構想と聞くと、「新しい開発をしなければいけない」「大規模な開発をやらなければいけないのでは」というイメージがあります。

ですが、お話を伺ってみると「地域課題の解決に向けて、デジタル化をチャレンジしてみましょう!」という初めの一歩にも活用できる交付金である印象を受けました。今回はデジタル田園都市国家構想について飯嶋威夫参事官に事例を挙げてご説明頂きました。

 

 

【地方の課題をデジタルで解決! その第一歩を応援する】

 

―デジタル田園都市国家構想の設立と背景を教えてください。

 

昨年(令和3年11月)岸田総理より、地方からデジタルの実装を進め、ボトムアップの成長を実現する「デジタル田園都市国家構想」が提唱され、構想実現に向けて総理を議長とするデジタル田園都市国家構想実現会議が設立され、具体化に向けた検討が進められています。

 

地方における人口減少・超高齢化という国が直面する大きな課題に対し、政府においては、「まち・ひと・しごと創生」という政策を掲げ、地方創生に7年ほど取り組んできました。   

 

その中で様々な地域の課題解決・魅力向上に向けた取組が行われ、地域活性化につながる良い事例も出てきていますが、東京一極集中という大きなトレンドは変わっていません。地方の人口減少、地方経済の衰退が進んでいく状況を考えると、地域を支える人が減っていく中で、どうやって地域のサービスや生活の水準を維持していくのかが課題になっています。

 

その課題を、デジタルを活用して解決に取り組むというところに重点を置いているのがデジタル田園都市国家構想です。折しもコロナ禍によって、日本全体のデジタル戦略が遅れていることが指摘されましたが、地方のデジタル化はより一層進んでいない現実があります。

 

 

 

―今回、デジタルの実装を支援するための新しい交付金を作ったと伺いましたが、従来の交付金とはどこが違うのでしょうか?

 

従来の地方創生推進交付金は、地域の特徴や特性を活かして創意工夫をし、他の自治体と「差別化できるオンリーワンの取り組み」を支援してきました。

 

しかしデジタル化を広く普及させる時に、地域ごとに新しくカスタマイズすることは効率的ではなく、既にあるものをどんどん取り入れていくことも大切です。

 

その場合、従来のように「新しいものを創る」ことだけを交付金で支援するのではなく、「既にあるシステムやサービスを自治体が取り入れる」ために活用できる交付金が必要だと考え、申請の内容により3つのタイプを用意しました。

 

 

 

【TYPE1:他の地域の成功例を、自分たちの自治体に取り入れる】

 

 

 

―他の地域が成功したシステムを、別の自治体が取り入れるための交付金・TYPE1とは、具体的にどのようなものでしょうか。例えば過疎地域において民間のバスは維持が難しいため、自治体がコミュニティバスを運営することも多くなってきました。

その場合、従来の時刻表通りに運用しても、住民が病院に行きたい時刻と一致するわけではありません。するとバスは空のまま走ることになります。また、高齢者の方はバス停まで行くのが大変といった課題もあります。