【伊賀市の概要】
丘陵地帯が多くを占める地域土砂災害の危険を孕む
―市の特徴についてお聞かせください。
西森 三重県の北西部に位置し、北は滋賀県、西は京都府と奈良県に接しています。地形は北東部を鈴鹿山系、南西部は大和高原、南東部を布引山系に包まれた盆地を形成しており、平地や台地は少なく、丘陵地が多くを占めています。このため、限られた平地・台地を農地や宅地として利用していますが、近年では丘陵地を開発した住宅団地等も増えてきました。
―その特徴がもたらす災害の危険性はどのようなものでしょうか。
西森 盆地特有の気候で寒暖差がかなり大きく、霧やもやが発生しやすい気候で、10 月半ばを過ぎると濃霧注意報が多く発生します。また、淀川水系が台風や大雨の際に氾濫する危険性があります。それから、山に囲まれているため、土砂災害についても深刻な被害が発生する恐れがあります。昭和28 年の災害では市の北西部の山が崩れて死者が出ており、地元の方は”二八災害“と呼んで語り継がれています。
―地域で考えられる課題とは。
長井 防災面での課題としては、情報伝達方法です。多種にわたる機器の老朽化や、維持や経費についての問題が浮き彫りになってきました。それに伴いシステムの再構築が必要です。また、世代や住む地域による情報格差をどうクリアすれば公共性ある情報を公平に伝達できるのかも考えていかなければなりません。たとえばスマホなどがどれほど市民に行き渡っているかどうかの把握も重要ですし、有事の際に山間部にお住いの方、特に高齢者世帯に、防災無線と同時にそれ以外の方法での伝達手段があるのかなどの検討もしています。
（取材日／2019 年9 月26 日）
伊賀市役所 総合危機管理課
〒518-8501 三重県伊賀市四十九町3184 番地
TEL ／ 0595-22-9640
URL ／ https://www.city.iga.lg.jp/
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